特集:地域をひらこう!/田岡知暁さん

/ 更新日 / 2024.03.26

朝日町 地域おこし協力隊 つながり創出推進員

山形市と近隣の寒河江市、上山市、村山市、天童市、東根市、尾花沢市、山辺町、中山町、河北町、西川町、朝日町、大江町、大石田町を合わせた7市7町はひとつの大きなエリア「山形連携中枢都市圏」として互いに協調しながら、よりよい地域づくりを進めています。このシリーズでは、その山形連携中枢都市圏を形成するエリアで地域をおこす活動をされている方たちにフォーカスし、そこでどんな活動をされているのか、そこにはどんな魅力があるのか、お話を伺います。

今回ご紹介するのは、朝日町の地域おこし協力隊、田岡知暁さん。東京でイベント関連の仕事に長く携わってこられた後、奥様とともに朝日町に移住され、現在は「つながり創出推進員」として関係人口の創出に取り組んでいらっしゃいます。活動のなかで朝日町の可能性をどのように感じているのか、お聞きしました。

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田岡さん:地域おこし協力隊としての私のミッションは「関係人口の創出」に貢献すること。活動のメインはSNSを通して朝日町のファンをつくっていく、ということになります。まちの魅力を発信して、知ってもらって、興味を持ってもらって、来てもらって、そして好きになってもらう、というようなことですね。これまでYouTubeチャンネルを立ち上げて動画配信したり、Instagramで情報発信したり、あとは町のなかでまだやっていらっしゃらない事業者さんのInstagramの立ち上げや運営をサポートしたり…というようなことやってきました。

SNSの登録者数やフォロワーを着実に増やしていこうと色々と試行錯誤しています。でも実はそれ以上に、この朝日町のみなさんからリアルな反応をもらうことのほうが嬉しかったりもするんですよ。たとえば、思い出深いのは動画制作の最初の頃の、朝日町の古民家でひらかれたマルシェのときのこと。その様子を撮影した動画をYouTubeに載せたら、マルシェの主催者のかたも町のかたたちもめちゃくちゃ喜んでくれたんです。さらには「またお願いします」っていう声もかけてもらったりしたので、それ以降の自分のモチベーションがグッとあがっていった気がします。

移住者としてこの町に暮らしてみて驚いたことは、同世代の友人がたくさんできたことです。朝日町には30代くらいで何か面白いことをやろうと頑張っている人たちが結構いて、そういうみんなと繋がることができたおかげで、一気に交流が広がって、人の温かさみたいなものを感じながら仕事だけじゃない様々なことをみんなと一緒に楽しめるようになった…。これって、東京ではほとんどなかった体験です。しかも、そういった友人とのつながりが起点となって、朝日町の特産品のひとつである「アケビ」を原料として、米沢のジャックスブルワリーさんと一緒に「アケビアー」という名のビールをつくる、という企画にも携わることができました。ちょっと予想外の展開でしたけど、これもまた「町の特産品」と「町外の事業者さん」とを掛け合わせたわけですから、しっかりと「つながり創出」の仕事になりました。

これからやっていきたいことは、外に出て行くことです。これまではどちらかというと、町に呼び込むというベクトルのことをやってきたと思うんですが、今度は積極的に出て行くような外向きのベクトルのことをやっていきたい、と考えています。どこかの町に朝日町の商品を置いてもらったり、出展してみたり、「アケビアー」をふるさと納税の返礼品にしてもらって、納税くださった方にお送りしたり、ということをぜひ、やっていきたいですね。

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(写真)田岡知暁さん。活動拠点である松本亭一農舎ちかくの風景のなかで。