特集:地域をひらこう!/屋宜美奈子さん

/ 更新日 / 2023.12.25

大江町 地域振興課 移住・定住推進室 地域交流係
地域おこし協力隊

山形市と近隣の寒河江市、上山市、村山市、天童市、東根市、尾花沢市、山辺町、中山町、河北町、西川町、朝日町、大江町、大石田町を合わせた7市7町はひとつの大きなエリア「山形連携中枢都市圏」として互いに協調しながら、よりよい地域づくりを進めています。このシリーズでは、その山形連携中枢都市圏を形成するエリアで地域をおこす活動をされている方たちにフォーカスし、そこでどんな活動をされているのか、そこにはどんな魅力があるのか、お話を伺います。

今回ご紹介するのは、大江町で地域おこし協力隊として活動されている屋宜美奈子さん。沖縄に生まれ育ち、東京で食に関する情報発信に携わってきたという屋宜さんがなぜ大江のまちに辿り着き、どんな楽しみを見出しているのか、お聞きしました。

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屋宜さん:東京では、食のメディアやお菓子メーカーでの情報発信に携わってきました。写真やテキストでできるだけ読者に伝わりやすいように、Web記事やSNSでわかりやすく情報を届ける仕事です。そして、前職をやめようかと悩んでいる時期にたまたま旅行で訪れ、人との出会いがあったりと、いろんなご縁ができたのがこの山形という場所でした。東京で転職して似たような仕事に就けば、結局同じような生活の繰り返しになる。なにかを変えたい…そう思ったとき、地域おこし協力隊という制度を思い出し、山形での募集を調べるうちに出会ったのが大江町でした。大江町の募集内容はとても具体的で、「写真と文章で空き家を生かす仕事」というものでした。「まちの空き家の写真を撮って文章を添えて、物件を紹介してほしい」と。

わたしにとって幸運だったことのひとつは、地域おこし協力隊に応募する前に、旅行中に出会った方々とのつながりによって、フォトグラファーやライターとして大江町で活動しているクリエイターの方たちの存在を知ることができ、お話を直接お聞きできたことでした。地域を盛り上げようとしている若い人たちがいると知ることができただけで、ここではじまる暮らしの安心材料になりました。もうひとつの幸運は、果樹栽培が盛んな土地であったこと。わたしのひそかな夢は、収入が減ったり貧しくなることがあっても、桃や葡萄や林檎など、季節の果物を日常的に食べられる暮らしがしたい、というものでした。大江町はそんなわたしの願いを満たしてくれるまちでした。

地域おこし協力隊として着任して半年が経ち、窓口に寄せられた空き家情報をもとに写真を撮ったり、家主さんからお話を伺って記事にし、大江町のホームページに掲載したり、メディアに情報提供したりという仕事をしています。そして、個人での取り組みとして古道具屋の実験をはじめています。空き家に眠る雑貨やお皿などを譲ってもらったり引き取ったりして、SNSで紹介したりマルシェで販売したりしています。古いものや蚤の市が小さなころから大好きで、空き家に眠るものたちを見てワクワクするんです。わたしが古道具屋になることで、空き家も、家財処分に困っている家主さんも、古いものが欲しい人も、みんなが救われると思います。地域おこし協力隊と個人の仕事を続ける中で、新しいつながりが生まれたりもしそうな予感があります。これからも楽しく続けていきたいな、と考えています。

大江町ホームページ 空き家空き物件情報
https://www.town.oe.yamagata.jp/government/living-environment/akiya/akiya-jouhou/

古道具店のアカウント(店名:古道具と雑貨 田園)
https://www.instagram.com/denen_oldthings/